へびも温かい

涼しそうなシャガが好き。


急に暑くなったので、暖房具の片づけなどしてました。
衣類も夏物の準備ですね。


で、近所の草むらを歩いていたら・・・
「キャー! 出たあ〜!!!」


いつもなら、スルスルっと逃げていくのに、
じっとしているので、私もじっと見つめていました。
冬眠から、まだ覚めていないのかな?


先日、玄関を開けたらキジがいて、
「あっ、郁ちゃんがきてくれた!」
と、とってもうれしかったことを思い出しました。


それにくらべ、
へびには「キャー!」ですからね。
ごめんなさい、へびさん。びっくりして・・・。


郁代が亡くなってから、
“いのち”あるものはみな、とても温かく感じるようになりました。
私のまわり、“いのち”にあふれています。


まど・みちおさんの、へびの詩を思い出しました。



せんねん まんねん    

             まど・みちお
 
いつかのっぽのヤシの木になるために

そのヤシのみが地べたに落ちる

その地ひびきでミミズがとびだす

そのミミズをヘビがのむ

そのヘビをワニがのむ

そのワニを川がのむ

その川の岸ののっぽのヤシの木の中を

昇っていくのは

今まで土の中でうたっていた清水

その清水は昇って昇って昇りつめて

ヤシのみの中で眠る



その眠りが夢でいっぱいになると

いつかのっぽのヤシの木になるために

そのヤシのみが地べたに落ちる

その地ひびきでミミズがとびだす

そのミミズをヘビがのむ

そのヘビをワニがのむ

そのワニを川がのむ

その川の岸に

まだ人がやって来なかったころの

はるなつあきふゆ はるなつあきふゆの

ながいみじかい せんねんまんねん




新聞連載「親鸞」(五木寛之・作)136は、このように終わっていました。

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「あの男、七日間はもたんだろう。
だが、雨が降らずに生きのこって、
なぶり殺しにあうよりましかもしれん」
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