美しき川は流れたり
「子供が巣立ち、主人と二人だけで家にいると、一日声を出すことがないのよね。
声を出したくなったわ」
同じ思いの者が集まって、詩吟を習うことになりました。
先生は永年お稽古を積まれた近所のお友達。
毎回「犀川」を吟じて締めくくっています。
美しき川は流れたり
そのほとりに我は住みぬ
春は春、なつはなつの
花つける堤に坐りて
こまやけき本の情けと愛とを知りぬ
いまもその川のながれ
美しき微風ととも
蒼き波たたへたり
香林坊から歩いて犀川大橋を渡ると右に、
犀星が幼少期を過ごした雨寶院があります。
ここより少し先に、
室生犀星記念館
。
2002年、生誕地跡に建てられました。
大橋から犀川上流に向けて、左岸を通り家まで歩いたことがあります。
振り向けば犀川大橋
流し雛を形どった碑には
あんずよ
花着け
地よ早に輝け、
あんずよ花着け
あんずよ燃えよ
室生犀星
桜橋までの両岸は「犀星の道」として親しまれています。
桜橋から犀川大橋をふり返る
到達点犀川上流、私がよく通る大桑高架橋から街の眺め。
突き当り左側に、金沢駅前にあるホテル日航のビル(8㎞先?)が見えます。
その向こうが日本海ですけど・・・。
ここからトンネルを抜けると、すぐ家に着きます。
家近くからみた、山側環状の「崎浦涌波トンネル」(三つ目トンネル)
小立野台地を挟んで市内を平行して流れる二つの清き流れ。
浅野川と犀川の上流が、トンネルでつながりました。
こちら側には女川といわれる浅野川
うつくしき二つの川は流れたり
そのほとりに我は住みぬ