8月のある日、その日も暑かった。
夕方、川に沿って木陰を歩いていると、バタバタ・・・と。
“ねぐら”へ集まってきたのは、右端がひよどり 他はむくどりかな?
お家のないお魚
金子みすゞ
小鳥は枝に巣をかける、
兎は山の穴に棲む。
牛は牛小舎、藁の床、
蝸牛ゃいつでも背負っている。
みんなお家をもつものよ、
夜はお家でねるものよ。
けれど、魚はなにがある、
穴をほる手も持たないし、
丈夫な殻も持たないし、
人もお小舎をたてもせぬ。
お家をもたぬお魚は、
潮の鳴る夜も、凍る夜も、
夜っぴて泳いでいるのだろ。